VMwareについて調べたこと・検証したことを備忘録としてブログを始めてみようと思います。
栄えある1回目としては、VMware Horizonのインスタントクローンのファイルの中身についてブログを書いていこうかと思います。
インスタントクローンとは
まずはファイルの中身に入る前に、インスタントクローンについておさらいしていきます。インスタントクローンとは「VMware Horizon 7」で新たに追加された仮想デスクトップの展開方式です。VMforkテクノロジーという技術を使用することにより、高速に仮想デスクトップ用の仮想マシンをプロビジョニングすることができます。またユーザーが仮想デスクトップをログオフすると、自動的に仮想デスクトップ用の仮想マシンが削除されます。そのため、仮想デスクトップ使用時に万が一マルウェアなどに感染してしまってもログアウトのタイミングで仮想マシンごと削除されます。
インスタントクローンのディスクファイルの中身を確認してみる
それでは、インスタントクローンの中身を確認していこうと思います。なぜ中身を確認しようかと思ったのかと言うと、VMwareのドキュメントに以下の内容が記載されていました。
"インスタント クローンは、親仮想マシンの仮想ディスクを共有します。"
以上の内容から、私はインスタントクローンはペアレントのディスクを共有しているのかと思っていました。しかし、インスタントクローンはレプリカも共有していることが分かりましたので、中身を確認して見ようとしました。
それでは、インスタントクローンのディスクファイルを確認していきます。今回は、検証のためペアレントVM有でインスタントクローンを作成しております。
まず、仮想デスクトップのディスクファイルを確認するためにvCenter Server上から設定の編集を開き、ディスクファイルを確認します。
今回確認した [test-2] 仮想マシンのディスクファイルは "[local-datastore]test-2/testtest2_1-000002.vmdk"であることが確認できました。
次にディスクファイルである "[local-datastore]test-2/testtest2_1-000002.vmdk"の中身を確認しました。下記の図はディスクファイルの情報を一部抜粋した内容です。
ディスクファイルを確認するとこのtest2_1-000002.vmdkにはparentFile(があることが確認できました。親ファイルは”cp-parent-3f573da7-7fc3-4f51-992b-a92caccaf672”にある1-000001.vmdkであることがわかります。 “cp-parent-3f573da7-7fc3-4f51-992b-a92caccaf672”はインスタントクローンのペアレント仮想マシンです。つまりこの仮想ディスクは、ペアレント仮想マシンの仮想ディスクを参照していることが確認できました。
次に、参照先の親ファイルを確認します。
同様にファイルを確認するとこの1-000001.vmdkファイルにもparentFile(親ファイル)が確認でき、同じペアレント仮想マシンの1.vmdkであることがわかりました。
さらに、参照先の親ファイルを確認します。
ファイルを確認するとこの1.vmdkにファイルにもparentFile(親ファイル)が確認できました。親ファイルは”cp-replica-d6a74070-4a7c-40a7-af43-0093684c966b”にある1.vmdkファイルであることがわかりました。”cp-replica-d6a74070-4a7c-40a7-af43-0093684c966b”はインスタントクローンのレプリカ仮想マシンです。つまりこの仮想ディスクはレプリカ仮想マシンの仮想ディスクを参照していることが確認できました。
さらに、参照先の親ファイルを確認します。
ファイルを確認するとこのvmdkファイルにはparentFile(親ファイル)はありませんでした。このvmdkファイルの情報を確認すると、ディスクの実態であるflat.vmdkファイルがあることを確認できました。
以上のことからインスタントクローンで作成された仮想ディスクの大本はレプリカ仮想マシンの仮想ディスクであることがわかりました。このことからデスクトップ仮想マシンからペアレント仮想マシンを参照し、そのペアレント仮想マシンがレプリカ仮想マシンを参照してディスク共有を行っていることが分かりました。
初めてのブログ投稿からだいぶマニアックな内容の記事になりましたが、今後はHorizonやWorkspace ONEを利用して気になった機能や新しく発表された機能などをベースにブログ投稿していこうと思います。